恩知らずと恩に報いること べっぴんさん~栄輔さん

朝の連続小説「べっぴんさん」。
戦後の混乱期に立ち上げたベビー用品ブランド「キアリス」の創始者すみれがヒロインです。キアリスは紆余曲折あって今は大手デパートに出品するまでに至りました。
その中に「栄輔さん」という登場人物が出てきます。

この栄輔さんは現在、「エイス」という若者のアパレルブランドの社長になり、飛ぶ鳥を落とす勢いです。もともと彼は、ヒロインすみれの義理の兄にあたる潔さんという人の弟分で、戦後の混乱期とくに「闇市」が横行していたころに潔さんとともに事業をなんとか立ち上げようと奮闘していた人です。

その時すみれは戦争に行って帰らない夫を待ちながら、一人娘を抱えて苦労していますが、栄輔さんはヒロインすみれに出会い、すみれにほのかな気持ちを抱くようになります。でもある日、すみれの夫が戦地か帰ってきたため、栄輔さんの思いは・・・残念な結果を迎えます。

その翌朝、栄輔さんはお世話になった潔さんに「やめます」とも言わずに姿を消します。その後10数年。栄輔さんはエイスの社長となって潔さんたちの前に現れます。

ですが・・・栄輔さんは潔さんに対抗心剥き出しです。百貨店の社長に「あなたの目指すところは?」と聞かれて「日本一のアパレルメーカーとして売り上げも店舗数も伸ばすこと」と答えます。野心があることはよいことですのでこれはまあいいことなのかもしれません。

栄輔さんはもともと優しい男でした。すみれ親子を気にかけて本当によくしてくれていました。でも、お世話になった潔さんに何も言わずに姿を消した。このことはやっぱり人として社会人としてどうかな~と思ってしまいます。

栄輔さんが変わってしまった・・・と視聴者の間では話題になっているようですが、私はやっぱり失恋をきっかけに何も言わずに恩のある人のもとを去ってしまう人なので、今のあの高慢な栄輔さんになっているような気がしてなりません。

このあと物語がどう進むかはわかりませんが、私は、栄輔さんは窮地に陥りまた、潔さんに助けてもらうことになると考えています。潔さんは栄輔さんのことを一度も責めていません。むしろ、無事と立派に成功したことを喜び、家に招いたりもしているのです。

経営者たる者、こういう器であってほしいなあと私は思います。栄輔さんもこれから大きくなるのかもしれませんが・・・果たして・・・。

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